教育の多様性のなかで世界の国々では様々な教育が行われている。国が目指すものや政府の考え方,国民の求めるもの,気候や風土,文化によって教育は異なる。また,戦争をしている国,多くの民族からなる国,いくつもの言語を使う国など,日本と状況が違う国は数多くあり,小学生が高い水準の教育を毎日受けることのできない国もある。重要なのは,その国に学問の蓄積がどのくらいあるか。日本では,昔の人が熱心に学問を修め,それらが蓄積されてきた。それでも,戦争をして日本は負けた。それを徹底的に反省して,自由と民主主義のための教育が戦後始まった。同じ一つの国でも,時代が変われば,教育も変わる。それに対応するために教科書も書き換えられる。教科書に書いてあることはごく限られた知識である。書いてあることを元に,これから何が大事なのかを考えることが必要なのである。(川﨑誠司 2018)